オゾン層は、地表約10kmから50kmの上空で、地球を取り巻いている成層圏の領域に集まっており、太陽光に含まれる有害な紫外線(UV-B)の大部分を吸収し、私達生物を守っていることから「地球の宇宙服」とも言われている。




気体は圧力と温度によって占める体積がかわりますが、もし1気圧0℃、つまり地上にオゾン層をもってきたとすると、厚さ3mmの薄い層。



今から約35億年前、海の中で生命が誕生。やがて、光合成により二酸化炭素(CO2)を酸素(O2)にかえるはたらきをもつラン藻類が登場し、地上に酸素を供給。大気中の酸素濃度が高まり、成層圏にまで達するようになると、成層圏の強い紫外線によってオゾンがつくられるようになった。




冷蔵庫やカーエアコンなどの冷媒として使用されているフロンガスが大気中に放出されると、オゾン層が破壊されて地上に到達する有害な紫外線が増えるため、皮膚がん、白内障などの疾患の増加や農作物の育成などに悪影響を及ぼすといわれている。 



UNEP(国連環境計画)は、「オゾン層破壊が10%進むと皮膚ガンは26%増加する」と警告を出しています。現在、毎年2~300万人が皮膚ガンになっています。アメリカ人の5人に1人、オーストラリア人の2人に1人が皮膚ガンになると言われている。(2002年WHO報告)

植物の生育不良やプランクトン減少が起きるため、世界規模の食糧危機も予測されている。




今後、201020年には最大で上空のオゾンの2/3が破壊されるとNASAが警告しているように、本格的な危機はこれからなのです